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”ここは楽園 T's Island Photo Gallery” はこちらです
<撮影使用機材> ボディ:CANON EOS 5D Mark II  レンズ:EF70-200mm F2.8L IS II USM、EF24-70mm F4L IS USM、EXTENDER EF2×III  三脚:HUSKY ハスキー3段 #1003

中年、プチ深夜特急”ー気ままな仏・伊の旅ー25  パリ② [フランス、イタリアの旅]

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2010.7.23.fri.25th

パリ最後の日、ホテルをチェックアウトしたあとレセプションに荷物を預け、パリ・リヨン駅からメトロに乗った。
RERのカルネが残っていたのでそれを使うことにした。
シャルル・ドゴール・エトワール駅で降り、凱旋門を撮影した。
凱旋門はくぐるものだと思っていたが、その周りには柵があり中には入れない。
5つの方角から道路が凱旋門にぶつかり、門を中心として信号機のないロータリーが形成され、洪水のような車の群が入り乱れるように往きかっていた。
何でもないのだがいちおうシャンゼリゼ大通りを撮り、イエナ大通りを南に歩いてエッフェル塔に向かった。
凱旋門もエッフェル塔もやはり実際にこの目で見るべきもので、来て見てよかった。
FIXのツアーで名所めぐりをするのを半ば馬鹿にしていたが、それもまたいいものだと思う。
ただしスケジュールに追いまくられてゆっくり観たり撮影したりができないというのも困るが・・・。
ゴルドやモンサンミッシェルなど交通の便があまりよくない所は、はじめからパッケージ・ツアーで行くか、現地のツアーに参加するしかない。
エッフェル塔の前の広場には観光客があふれ、また、塔に昇るエレベータを待つ行列が、長々とつづいていた。
広場には機関銃を肩にかけ、ベレーを冠った警察官が警戒にあたっていた。
ためしに、
「フォト OK?」と聞くと、
その黒人の警察官は、警戒をとかぬまま、
「OK」と言った。
塔の下をくぐり、大きな公園を抜けて大通りに出た。
トイレに行きたかったので、交差点にあるカフェに入りエスプレッソを注文した。
メトロでホテルに戻り、預けていた荷物を受け取って、パリ・リヨン駅からRERでシャルル・ドゴール空港へむかった。

2110 Seoul Inchon oz 502 Chech in holl 3
Ontime Alhore Boarding 10-18
シャルル・ドゴール空港に着いたのが13時30分。
ホールに入れるのは18時だという。
インフォメーション・カウンターの太った黒人の女の子に
「What i do?」
「Dou you date with me?」
と言ってみたら、ハエを追うように笑って手で払われた。
4時間何をするか?
とりあえずハイネケンを買って椅子に腰をおろした。
ハイネケン4.5ユーロ。
今日、スーパーで見た値段は1.2ユーロ。
なんという暴利だろう。
今朝からトントンと事が運んで、もう空港に来ている。何かに乗せられている気分だ。
何の疑問も滞りもなく帰国を迎えている。
早めに空港に来たのは、オーバーブッキングになっていた場合の対応を考えていたからだ。
6月29日に福岡空港を出るときに、アシアナ航空のチェックインカウンターで、リコンファームが必要かどうか確認したら、不要ということだったが、もしもの場合を考えて対応のための時間をつくったつもりだった。
時間まで、ノートにメモしてきた旅の記録をパソコンでテキストにすることにした。
ビールを飲み、パソコンを打ち、SKYPEで日本の友人と会話をした。
そうしているといつのまにか4時間が経っていた。
18時になり緊張しながらアシアナ航空のカウンターでチェックインしてみると何の支障もなく手続きが済み、あっけにとられたものだ。
「Have a nice trip!」金髪美人の女性スタッフに笑顔で送り出された。
荷物を預け、
「メルスィー」と礼を言った。
ビジネスクラスのラウンジを使えるチケットをもらっていたが、何故か落ち着かず、早くセキュリティチェックを終えたかったので搭乗ゲートに入ったため、使わずじまいだった。

21時20分。
アシアナ航空OZ502便はシャルル・ドゴール空港を離陸した。
ちょうど日が沈む時間帯で、少し薄暗いが、飛び立ってからも水平線上に太陽が赤く顔をだしたままだ。
グレーの雲海のむこうを赤から朱そして黄のグラデーションに染め上げている。
この旅も、明日で終わりを迎える。
「ヨイタビデシタカ?」フライト・アテンダントの男性から聞かれ、
「ありがとうございます」と答えた。
良い旅だったのだ。
こんな充実した旅は、私の人生の中ではじめてのことではないか?
これほどの長い旅は経験したことがなかった。
26日間!?とんでもない。
海外は、ハワイにはじまり、フィジー、モルディブ、パラオ、サイパン、バリ。
仕事をしていて長い休みが取れなかったので、どれも1週間程度だった。
現地に3日間から5日間滞在するのが精いっぱいだった。
国内では、青森、秋田、山形。山陰から越前への車の旅。
沖縄、石垣島、宮古島、西表島。
はたちの時に友人を訪ねて行った沖縄の旅がいちばん長かったかな。
どれも、いい旅だった。
しかし、家にいるときがいちばんいいのかもしれない。
近くの山や川に、車で写真を撮りに行く。
それこそ、ショート・ショート・トリップだが、楽しい。
何の心配もなく、自分の好きなものがたべられて、家に帰ればビールが冷えていて。
こんなにいい旅はないのかもしれない。
ショート・ショート・トリップこそが、いちばんいい旅なのかもしれない。
いつしか雲海は墨をながしたような色になり、夕焼けを赤黒くかえてしまった。
日はもう沈みきった。
いい人たち、優しい人たちにたくさんであった。
パリ・リヨン駅の切符売り場で券売機の操作を教えてくれた、細身の黒人の女の子。
アヴィニヨンのホテル”ニコラ”のレセプションで親切にしてくれた、金髪で大柄な白人の女性。
ホテル”イノーバ”のやさしい子持ちの黒人女性。
アルルの”ホテル・ド・パリ”の偏見のない白人のおばさん。
赤黒い空が、今は濃いブルーになっている。
カヴァイヨンのホテル”トッペン”の腕にタトゥをいれた白人の支配人。
ゴルドからのからの帰り、ヒッチハイクしたときに救ってくれたドワンナ。
マルセイユ駅でTERの切符をTGVの切符に変更してくれた窓口の女性。うれしくて握手までしたっけ。
イタリアへの国境の越え方をおしえてくれた、ニース・ビル駅窓口の白人女性。
ニースのホテル”ノルマンディー”のレセプションの白人のにいちゃん。
国境の駅”ベンチミグリア”で”ジェノバ”までの切符を買ったときの窓口の女性。
ジェノバのホテル”ブリグノール”のレセプションの誠実そうな白人のおじさん。
ローマのホテル”カリフォルニア”のマフィアのような支配人のおやじ。ちょっとインチキだったけどな。
ローマからバーリに向かうESでオーバー・ブッキングになっていて、席をゆずり合った人たち。 
バーリのiの愛想のいいおねえさん、一緒にいた友達らしい可愛いおねえさん。
3時ごろ店に入ったのに、快く料理を出してくれた腕にタトゥをしたBARのおじさん。
バーリのマルシェのレジですてきな笑顔をくれた若い女の子。
ひとつひとつの思い出が、大切な宝物のようによみがえる。
もちろん嫌なこともたくさんあったが、そちらの方は忘れよう。
結論として言えることがひとつある。
それは、日本という国はとてもいい国だということだ。
日本人というのは、とても心細やかな気のつく良い人種だということ。
日本人として生まれてほんとうに良かったということだ。

パリ時間で23時、日本時間で朝の6時。
朝食が出た。
こんな時間に大食いしていいのかね?
空はほとんど暗闇になった。
わずかに水平線が群青に染まっている。
バーリからボローニャを経てフィレンツェへ行った。
フィレンツェのホテル”ロレーナ”の人々は優しかった。
とりわけお母さんが、まるでターシャ・テューダーのような人だった。
食堂のおねえさんもいつも笑顔で、レセプションのおにいちゃんも面白かった。
おやじさんの、老眼鏡をずらして下から睨むような目にはちょっと緊張したが。
フィレンツェからミラノへ。
ミラノからパリへ。
パリ・リヨン駅近くのホテル”コンコルディア”。
10ユーロも値切ってしまったが、私のせいではない。
「80ユーロもだせない」と言っただけだ。
そしたら、居合わせた常連らしき男が、ホテルのおばさんに掛け合ってくれた。
あの白髪のおやじさんもおばさんも良かった。
ルーブル美術館で”モナリザ”を観て、オルセー美術館では”ゴッホの自画像”を観ることができた。
満足だった。
ローマからバーリへ行くESのなかで、隣り合わせになった母子と少し話をかわした。
もうすぐ24時。眠くなってきた。
歯をみがこう。




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beachboy

hayaさんありがとうございます
by beachboy (2012-08-30 18:47) 

beachboy

kuraさんありがとうございます
by beachboy (2012-09-01 16:00) 

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